3月のトピックス:春の不調 “寒暖差疲労”かも?
寒暖差疲労の対策を
例年3~5月は徐々に暖かい春を感じる日と、急な寒の戻りを感じる日が交互に繰り返され、最も寒暖差が激しい季節であると言われています。このような季節の変わり目には、急激な気温の変化に身体が対応できず、ダルさやめまい、心身の不調を感じる状態となることがあります。それを「寒暖差疲労」といいます。

近年、「気象病」や「寒暖差疲労」という言葉をよく耳にするようになりましたが、季節の変わり目や、朝晩と日中で気温差が大きい日が続くと、なんとなく体がだるかったり、疲れが取れなかったりしたご経験はありませんか?気温の変化に身体がついていかないとおっしゃっているあなた!それがまさに「寒暖差疲労」です。
寒暖差疲労は、文字通り「寒暖差」によって自律神経が過剰に働き、心身に不調が現れる状態のことをいいます。特に春や猛暑の夏から急に涼しくなる秋口、冬場の暖房と屋外の寒さの行き来などでも発生しやすく、多くの現代人は気づかないうちに寒暖差の影響を受けていると言われています。
寒暖差とは
寒暖差とは、1日の最高気温と最低気温の差や、前日との差、室内外の温度差が7℃以上あることをいいます。気温差が大きいほど体に不調が現れやすい傾向があるといわれています。
例えば、春のちょうど今頃の季節、「日中の暖かさに対する朝晩の冷え込み」、夏の「暑い外気温と冷房の効いた部屋との差」その他、「秋から冬に向かう頃の寒暖差や前日との気温差」などが挙げられ、特に季節の変わり目に生じやすい現象とされています。
寒暖差があるとなぜ疲れる?
通常、私たちの体内では、自律神経が働くことで体温を一定に保ち、気温の変化に順応しています。

自律神経は、交感神経と副交感神経の2つからなり、内外からの情報や刺激に対して、自動的に反応して交感神経と副交感神経の切り替えを行い、脳からの指令を臓器や筋肉などに伝えています。その指令により、体温調整や心拍数、消化などの機能を、本人の意志とは関係なく調節することができるのです。しかし、急激な気温の変化が起こると、自律神経の働きが乱れ、体温調整や心身に大きな影響を与えてしまうのです。

◆自律神経と体温調整や心身への影響
私たちの身体は、皮膚にある温度センサーで寒さや暑さを感じると、その情報が脳に伝達され、脳の視床下部にある体温調節中枢の指令により自律神経が働き、体温を約37℃前後に維持する機能が確立されています。
例えば、気温が高い時には体温を下げるために副交感神経が優位となり、血管を緩めて血流を促し、発汗することで放熱させ体温を下げます。また、気温が低い時には、交感神経が優位となり、血管を縮めて血流を滞らせ、毛穴を閉じることにより体温を逃がさないように働きます。さらには、骨格筋をブルブルと震わせ熱を作り出すこともできます。つまり、私たちの身体は、このようなメカニズムにより、多少の気温変化であれば、その都度変化に対応できる機能が備わっているといえます。ところが、急激な寒暖差が繰り返し起こると、それに適応するために交感神経優位の興奮状態が続くようになり、やがては自律神経のバランスが取れなくなってしまうのです。また、自律神経が過剰に働くことによりエネルギーの消費も増え、疲れやダルさを感じやすくなりますし、交感神経の興奮がさらに続くことにより、体の緊張状態も続き、血管が収縮し血流が滞ることになります。血流の滞りは、疲労物質の排出不良にもつながります。その結果、全身のダルさや冷え、めまい、頭痛や肩こり、胃腸の不調、イライラ感、不安、アレルギー症状をはじめとしたさまざまな不調を引き起こし、睡眠の質の低下までも招くと考えられています。
春の体調管理のポイント
春の寒暖差に抵抗するための体調管理のポイントとして、自律神経の乱れを予防する方法をご紹介します。
◆体を内側から温めましょう
春を感じる陽気となり、冷たい飲み物が美味しく感じるようになりますが、体が冷えると血流が滞り、疲労感が溜まりやすくなってしまいます。
温かいお茶やスープ、生姜など体を温める食材をとり、身体の内側から温めて血流をよくしましょう。
◆外出時は薄手の上着を持ち歩きましょう
春先は特に、朝晩の気温変化が大きくなるため、外出時は薄手の上着を持ち歩き、気温に合わせて調整ができるようにしましょう。大きめストールなどがあると便利です。
◆湯舟に浸かり、体の芯から温めましょう
入浴時は少しぬるめの温度(38~40℃)で湯舟に20分ほど浸かり、身体の芯から温めましょう。湯舟に浸かることで、水圧と湯温によって血流がよくなり、疲労物質の排泄が促されます。身体が温まり全身がほぐれることで眠入りやすくなります。さらに、入浴後、1時間ほどゆったりと過ごしながら寝る態勢を整えると、体温が徐々に冷めて、同時に眠気が誘発され寝入りをスムーズに導いてくれます。
◆睡眠時間をしっかりと確保しましょう
身体のダルさや疲れを溜めないためには、質の良い睡眠も欠かせません。睡眠時間は6~7時間が理想的です。体の芯が冷えていると眠りが浅くなりやすいため、就寝の約1時間前に入浴をするのがおすすめです。さらに、寝具や寝室の温度、照明など眠りやすい環境を整えることで副交感神経を優位にしやすくなり、疲労回復を促すことにもつながります。
◆バランスの取れた食事と腸内環境を意識しましょう
規則正しく1日3食バランスの取れた食事を心掛けましょう。特に、寒暖差に対抗できる体づくりのために抗酸化力のあるビタミンCや免疫機能に関わるビタミンD、さらに免疫細胞が最も集まる腸をケアするために発酵食品や乳酸菌飲料などを意識的に取り入ることも大切です。
◆適度な運動を毎日続けましょう
ウォーミング、ストレッチ、軽い運動を取り入れましょう。軽い運動は積極的休養と呼ばれ、あえて体を動かすことで血流を改善させ、適度に汗をかくことで疲労物質を効率的に排出させることができます。また、毎日続けることにより体温調整機能が向上しやすいといわれています。
春には卒業式・入学式のような大切なイベントや桜の開花に合わせてお花見の計画もあると思います。ぜひ体調管理に気をつけて楽しい春を満喫しましょう!
